298_苦しみ
大きなことを成し遂げるために力を与えてほしいと、
神に求めたのに謙虚を学ぶようにと弱さを授かった。
より偉大なことが出来るようにと健康を求めたのに、
より良きことが出来るようにと病弱を与えられた。
幸せになろうとして富を求めたのに、
賢明であるようにと貧困を授かった。
世の人々の賞賛を得ようと成功を求めたのに、
得意にならないようにと失敗を授かった。
人生を楽しもうとあらゆるものを求めたのに、
あらゆることを喜べるようにと生命を授かった。
求めたものは一つとして与えられなかったが、
願いは全て聞き届けられた。
神の意にそわぬものであるにもかかわらず、
心の中の言い表せないものは全て叶えられた。
私はあらゆる人の中で、もっとも豊かに祝福されたのだ。
By ニューヨーク大学・リハビリテーション科の壁に書かれた患者の詩
この詩を読んだ時、この患者は、病気か怪我で、自分のやりたいことが出来なくなり、
苦しみ、その苦しみのあげくの果ての到達した境地だったんだろうなと思いました。
激しく求めただけに、その求めたものが与えられなかった時の落胆、
得ることが出来なかった時の失望は計り知れないものがあります。
しかし、私は、そういう、切なさ、辛さこそが、我々が、人間として成長していく上で
本当に大切なもの、必要なものであり、多くの挫折、悲しみ、苦しみを重ねて、
乗り越えていくことが大切であり、私にとって、その一つが、
たまたま「吃音」だったと最近思うのです。
相田みつをさんの詩にも、同じような詩があります。
020_つまづいたおかげで
つまづいたり、ころんだりしたおかげで物事を深く考えるようになりました。
あやまちや失敗を繰り返したおかけで、少しずつだが、
人の暖かい眼で見られるようになりました。
何回も追い詰められたおかげで、人間としての自分の弱さとだらしなさを
嫌というほど知りました。
身近な人の死に逢うたびに、人のいのちのはかなさと、
今、ここに生きていることの尊さを骨身にしみて味わいました。
騙されたり、裏切られたりしたおかげで
馬鹿正直で親切な人間の暖かさを知りました。
そして、身近な人の死に逢うたびに、
人の命とはかなさと、今、ここに生きている尊さを
骨身にしみて味わいました。
つまづくことも、転ぶことも、自ら、望むべきことではありませんが、
この世の中には無駄なものは一つもなく、苦しみを避けることもなく、
むしろ与えられる苦しみに、ふさわしい者であることを願い、
謙虚に生きていきたいと考えています。
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